がんの放射線治療など長期治療の病気になると、二重人格というほどではありませんが、自分以外の何者かがいるような気がすることがあります。
例えば、1人で隣町まで行くという簡単なことをするのに、心は全然問題ないと思っているのに、身体が不安を
訴え、腹痛などの症状が現れる時です。
もうひとりの知らない自分は行ってはダメだと言っているようで、でも自分ではそんなことくらい問題なくできる
と思っているのです。
この食い違いを上手くのみ込めないでいるのは、おそらく自分が病気ではないと言い聞かせたいからだろうと思い
ます。そんな自分を認めたくないから、個性として認識するのは先送りとしているのです。もし病気でなかったら
自分はこんなネガティブ思考じゃなかった、インドアな人じゃなかった、もっと会話好きな人だったのに、そう
思うことがあります。
だから会社で行われる適性検査などでは、病気でない時の自分として臨めば良いのか、病気であってできないこと
がある自分で臨めばいいのかわからなくなります。